物価上昇は次世代のため? 新年に考える日本の将来


【今週のマーケットエッセンシャル】第49号(2023年1月4日公開)

主筆・前田昌孝(元日本経済新聞編集委員)

新年に当たり、これまでとはちょっと違うことを考えてみた。日銀がインフレ対策に本腰を入れないのは、年金生活者など「過去世代」の負担を増やし、これから日本の社会を担う将来世代の負担を軽くする深慮遠謀ではないか。実際、賃上げにはほぼ無縁の年金生活者の家計は苦しくなりそうだが、税収は過去最高を記録し、インフレ分、政府債務の実質価値は減っている。日本が「最悪」から脱した兆しもみえている。

2022年の世界の株式相場の騰落率ランキングがまとまった。日経平均株価など各国・地域の株価指数の騰落率を為替換算しないで並べると、日本(日経平均株価)はマイナス9・37%で、世界96市場中の順位は上から59番目。しかし、米ドルベースに換算して比較すると、円がドルに対して年間で12・12%円安になったこともあり、下落率は20・36%に拡大する。


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