機運高まる1株ずつ売買 単元未満だけの株主急増

【今週のマーケットエッセンシャル】第134号(2024年8月21日公開)

主筆・前田昌孝(元日本経済新聞編集委員)

取引所での売買単位(現在100株)に満たない株式はかつて「端株」と呼ばれ、売買に苦労した。オンライン証券が1株からの売買サービスを強化している最近は、単元未満株だけを保有する株主が急増し、2023年度には1175万人と5年前の2・4倍になった。東京証券取引所も10月から1株単位の売買の検討に乗り出すという。ただ、反対もあり、実現は不透明だ。

「端株」「売買単位」「単元株」用語混乱

2018年10月1日以降に投資デビューした人には、売買単位が100株で、100株を持ってないと、株主総会の議決権がないことに何の違和感もないだろう。それ以前は売買単位が1株、100株、1000株など8種類もあり、配当などの権利落ちが絡むと受渡日が1日余分にかかることと並んで、株式投資のわかりにくさの象徴でもあった。現在、受け渡しは売買成立から3営業日目に統一されている。

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