【今週のマーケットエッセンシャル】第135号(2024年8月28日公開)
主筆・前田昌孝(元日本経済新聞編集委員)
投資信託を購入した顧客のうち、黒字顧客の割合を示す投信共通KPI(重要業績評価指標)が2024年3月末に主要18社の平均で93・9%と、統計を取り始めた2018年以降で最高になったことがわかった。コモンズ投信やセゾン投信など5社は99%以上の顧客が黒字だった。株高に加え、積み立て投資が普及して売買回転率が低下していることが指標を押し上げたようだ。
コモンズ投信が首位の99・7%
共通KPIは投信を保有している個人顧客のうち、運用損益がプラスになっている顧客の割合のことだ。金融庁が投信を販売している金融機関に対し、2018年3月末から年1回、報告を要請し始めた。販売手数料を稼ぐために、投信の回転営業があちこちで繰り広げられ、顧客の資産増加につながっていないとの懸念から取り入れた施策だ。
コメントを残す
コメントを投稿するにはログインしてください。