【今週のマーケットエッセンシャル】第138号(2024年9月18日公開)
主筆・前田昌孝(元日本経済新聞編集委員)
東京株式相場には再び先安観が漂っているが、米国が利下げに転じようとしているなか、一部の投資家は債券への関心を高めている。特に米国債は2022年以降、金融引き締めを受けて価格の下落が続いていたが、ここにきて底入れムードが出ている。国内株式の売買手数料を無料化したオンライン証券大手も、新たな収益源として外債などの販売を充実させている。家計のポートフォリオを整えるきっかけになるかもしれない。
個人に債券の短期売買は不向き
個人投資家向けには個人向け国債や個人向け社債も販売されているが、本格的に債券投資をしようとすると、株式とは違って理屈っぽい世界なので、それなりの勉強が必要かもしれない。大量に売買する機関投資家と違って、証券会社が提示する価格が、買うときには実勢よりも高く、売るときには実勢よりも安くなりがちなので、価格差を狙っての短期売買にも不向きだ。
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