石破ショックは一過性では 株高の決め手は長期政権

【今週のマーケットエッセンシャル】第140号(2024年10月2日公開)

主筆・前田昌孝(元日本経済新聞編集委員)

石破茂首相の誕生を控えた9月30日の日経平均株価が2000円近く急落した。しかし、自民党政権下の戦後26人の首相のうち、最初の悪い予感が当たって在任期間中の株価も下がったのは3人にすぎない。首相の顔ぶれと株価との関係の分析は、余興ではなく、データを丹念に積み重ねると、それなりに説得力も出てくる。ベストは安倍晋三氏と佐藤栄作氏、ワーストは森喜朗氏だった。

石橋湛山氏に次ぐワースト2

石破氏は10月1日の臨時国会で第102代首相に指名され、直ちに新内閣がスタートした。自民党政権下の戦後26人の首相と株式相場の受け止め方に関する今回の分析は、首相就任当日の値動きではなく、自民党総裁に選出されるなど、首相就任が確実になったときの値動きに焦点を合わせている。決定の翌営業日の株価を前営業日の株価と比較して「最初の反応」とした。

コメント

コメントを残す