狙われたセブン&アイ 2025年はM&A相場に

【今週のマーケットエッセンシャル】第142号(2024年10月16日公開)

主筆・前田昌孝(元日本経済新聞編集委員)

東京株式市場では日経平均株価が一時4万円台を回復するなど、再び株高基調を強めている。米国経済が軟着陸に向かうとの期待が一つの支えになっている。強い株式相場は上場企業にも大きな選択を迫っている。上場し続けるのならば、さらなる株高を追求しないと、買収の標的になりかねない。上場を廃止し、市場の声に惑わされない経営に戻ることも有効だ。

成長路線への回帰目指す

カナダのアリマンタシォン・クシュタール(ACT)から買収提案を受けているセブン&アイ・ホールディングスが10月10日に経営資源をコンビニエンス事業に集中させる経営戦略を発表した。経営の足を引っ張ってきた祖業のスーパー事業や外食事業から距離を置き、成長路線への回帰を目指すという。

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