【今週のマーケットエッセンシャル】第146号(2024年11月13日公開)
主筆・前田昌孝(元日本経済新聞編集委員)
国会で103万円の「年収の壁」の引き上げが議論されているが、狙いは女性が活躍しやすくなる社会への転換だ。20歳代を中心とする若年層はすでに生涯の収入増を目指して動き始めている。一つは早婚化。もう一つは女性もフルに働く収入構造への転換だ。いわゆる老後2000万円問題や少額投資非課税制度(NISA)の拡充が人生設計の早期化を促した可能性がある。
平均初婚年齢は頭打ち
グラフは1908年からの平均初婚年齢の変化を示している。終戦後に大幅に若返り、1947年に男性26・1歳、女性22・9歳になったところを出発点に、徐々に遅くなる傾向が出てきたが、2014年に男性が31・1歳、女性が29・4歳になった後はほぼ横ばいで推移している。2023年は男性31・1歳、女性29・7歳で前年と同じ。厚生労働省の人口動態統計月報年計(概数)で公表しているデータだ。
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