【今週のマーケットエッセンシャル】第153号(2025年1月1日公開)
主筆・前田昌孝(元日本経済新聞編集委員)
2024年の世界の株式相場の騰落率ランキングを作ると、米ドル換算ではアルゼンチンが121・7%高と首位に立ち、2位がパキスタン、3位がベネズエラだった。日本は円安が響き、10・2%高と96市場中43位にとどまった。中国の30年国債利回りは日本の30年国債利回りを明確に下回り、20年国債でも日中逆転が近づいている。
ミレイ改革で投資資金流入
アルゼンチンでは2023年12月10日にハビエル・ミレイ大統領が就任し、ショック療法ともいわれる大胆な政策運営への期待から海外の投資資金が流入し、株価が大幅に上昇している。ミレイ氏は2023年の選挙に右派ポピュリスト政党「自由の前進」から出馬した泡沫候補だったが、変化を求める国民に支持されて決選投票の末に選出された。財政健全化の公約実現のために、18あった省庁を9に統廃合するなどの政策を推進し、ハイパーインフレを抑え込んだ。
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