【今週のマーケットエッセンシャル】第158号(2025年2月5日公開)
主筆・前田昌孝(元日本経済新聞編集委員)
日産自動車とホンダの経営統合協議が難航しそうな気配だ。共同持ち株会社を設立してそれぞれの会社が傘下に入るという当初構想ではなく、ホンダが日産を子会社にしようと動き出したからだ。日産側の反発は必至だ。思い出されるのは、2003年に起きた住友化学と三井化学との経営統合交渉の決裂。面子の張り合いではなく、株主利益に沿って決めることが基本だ。
疑問多い共同持ち株会社方式
日産とホンダが経営統合に向けた協議・検討を開始することについて合意したと正式に発表したのは、2024年12月23日のこと。もともと業績が悪化している日産をホンダが支援する色彩が濃かったが、この日の記者会見で日産の内田誠社長は「どちらが上でも下でもなく、ともに未来を切り開く仲間」と語っている。
コメントを残す
コメントを投稿するにはログインしてください。