3%の世帯が資産26%保有 いつの間にか富裕層に

【今週のマーケットエッセンシャル】第160号(2025年2月19日公開)

主筆・前田昌孝(元日本経済新聞編集委員)

野村総合研究所が2月13日に発表した2023年の「日本における純金融資産保有額別の世帯数と資産規模」推計によると、純金融資産1億円以上の富裕層・超富裕層は2年前に比べて11・3%増の165万3000世帯になり、保有資産の集中度も26・1%と2年前から3・8ポイントも上昇したことがわかった。株式相場の上昇などで「いつの間にか富裕層」になった人が多いという。

富裕層世帯、23年間で倍増

この推計は初回が2000年時点、2回目が2003年時点で以後、隔年で実施している。2008年のリーマン・ショックの前後など足踏みしたこともあったが、基本的には富裕層・超富裕層が増え、資産の集中度もじわじわと高まっている。2000年には富裕層・超富裕層が85万5000世帯、集中度が16・4%だったから、グラフのように、23年間で世帯数はほぼ倍増し、集中度は約10ポイント高まった。

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