トヨタ株主優待のなぜ セブンの苦悩が他山の石

【今週のマーケットエッセンシャル】第163号(2025年3月12日公開)

主筆・前田昌孝(元日本経済新聞編集委員)

トヨタ自動車が3月3日、株主優待制度を初めて導入すると発表した。自動車レースのチケットなど簡単には買えない体験への応募券なども含まれている。株主平等原則の観点から外国人からも批判がある株主優待を、日本の代表的な企業がなぜ導入するのか。セブン&アイの経営陣の苦悩を「他人事ではない」とみているからかもしれない。

単元株主全員に抽選への参加権

今回が導入する株主優待は、保有株式数と保有期間に応じて独自の電子マネー「TOYOTAウォレット」500~3万円相当分を配布するほか、自動車レースのペアチケット、オリジナルトートバッグなど5つの独自商品が当たる抽選に応募できる権利を付与するという内容だ。

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