【今週のマーケットエッセンシャル】第164号(2025年3月19日公開)
主筆・前田昌孝(元日本経済新聞編集委員)
三菱UFJ銀行が20年ぶりに支店を新設するという。電子的取引全盛の時代に銀行の店舗網などオワコン(終わったコンテンツ)とみられていたが、低コストの資金を集める役割が見直されつつあるのだ。米国では商業銀行の店舗数が2022年を底に増加に転じている。「金利がある世界」を迎え、ネット銀行よりも実店舗を持った銀行のほうが有利な状況が生まれつつある。
個人顧客がターゲット
今週号は定期的に掲載しているデータの公表が多く、表題の話のほかに、後半部分で証券大手3社の企業業績見通しと、ファンドラップおよびロボアドバイザーの契約資産の最新状況に言及している。まずは減少の一途だった銀行の店舗に増加の兆しがみえてきたことから始めたい。日本経済が新しい時代に入りつつある表れかもしれない。
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