のぞみに個室席の必然 拡大する格差が商機生む  

【今週のマーケットエッセンシャル】第165号(2025年3月26日公開)

主筆・前田昌孝(元日本経済新聞編集委員)

JR東海が3月19日、東海道新幹線に2027年度中に半個室タイプの座席を導入すると発表した。2026年度中に個室を設ける予定もあり、最新型「N700S」の車両に限るが、グリーン車を超える座席が1編成に8席できることになる。景気低迷をよそに資産面でも所得面でも最上位層が増えており、サービス向上を怠ると、機会損失が発生するからだ。

資金流入、預金よりも投信

日銀が3月21日に発表した2024年10~12月期の資金循環統計で、最も目を引くデータは2024年中の投資信託への資金流入が11兆5646億円と、銀行の普通・定期預金への資金流入の9兆7546億円を上回ったことだ。逆転は株高に沸いた2007年以来17年ぶり。少額投資非課税制度(NISA)が2024年にバージョンアップされ、個人が預金よりも投信に走ったことがわかる。

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