【今週のマーケットエッセンシャル】第166号(2025年4月2日公開)
主筆・前田昌孝(元日本経済新聞編集委員)
2024年度の最終日に当たる3月31日に株式相場が急落したため、公的年金を運用する年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)もため込んでいた運用益を吐き出すことになり、2024年度はかろうじてプラスのリターンを確保する程度にとどまったもようだ。過去最高の45兆円も稼いだ2023年度とは様変わり。金利上昇で国内債券に3兆円近い運用損が出たのも足を引っ張った。
期末日の打撃は約3兆円
本稿では後半部分で少額投資非課税制度(NISA)のつみたて投資枠を使った投資信託への積み立て投資が3月末現在でどんな成果をあげているのかも分析している。結論からいえば、含み益を抱えているのは2024年1月末から投信積み立てを始めた人たちだけだ。スタート月が2月以降の場合は、多くのケースで苦戦していて、「オルカン」の愛称で知られる全世界型株式投信への積み立ても例外ではない。
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