【今週のマーケットエッセンシャル】第168号(2025年4月16日公開)
主筆・前田昌孝(元日本経済新聞編集委員)
金利の上昇は債券価格を押し下げるが、ついに流通価格が額面の半額の50円を割った国債が登場した。4月15日時点での50円割れは超長期40年国債の12回債と13回債の2銘柄。大半は生命保険会社が保有しているとみられ、会計上は生保のみに許された会計ルールを適用して時価評価を免れている。しかし、取得価格の半値以下になれば、減損処理を求められるのではないか。
表面利率0・5%で発行の2銘柄
一般に国債の利回りは満期までの年数が長ければ長いほど高くなる傾向にあるが、40年国債の12回債や13回債が発行された2019年から2020年にかけては、超低金利政策の影響で、わずかでも利子が得られる債券への投資家の需要が強く、満期まで40年もあるのに、表面利率が0・5%で超長期国債を発行できていた。
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