【今週のマーケットエッセンシャル】第197号(2025年11月5日公開)
主筆・前田昌孝(元日本経済新聞編集委員)
プロが運用する投資信託の過半は株価指数に勝てないとの定説があるが、米指数算出会社S&Pダウ・ジョーンズ・インデックスによると、日本の国内株投信の62・76%が2025年6月末までの1年間、ベンチマークを上回る成績を残していたという。実際、筆者が52本の投信を分析しても、この集計結果は間違っていなかった。日本のプロは運用力が向上したのだろうか。
日本の優位は例外的現象
S&Pダウ・ジョーンズ・インデックスは世界の10カ国・地域について「アクティブ対株価指数」の結果を、SPIVA(S&Pインデックスvsアクティブ)と称して、ホームページに掲載している。そのエッセンスは表の通りだ。ほとんどの国・地域で株価指数に勝ったアクティブ運用投信は半数未満だが、例外が中東・北アフリカの2024年12月までの1年間と3年間のケースと、日本の2025年6月末までの1年間のケースだった。
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