【今週のマーケットエッセンシャル】第228号(2026年6月10日公開)
主筆・前田昌孝(元日本経済新聞編集委員)
東京証券取引所の上場を廃止する企業が今年はすでに廃止済みの企業も含め、早くも100社を超えたが、そのなかに時価総額が基準に満たないなどの理由で、生きたまま上場を廃止する企業が13社も含まれている。このうちの4社は上場廃止後、零細な株主は実質的に換金の機会を失う見込みだ。東証の措置が株価急落の引き金を引くケースも多く、手法の是非が議論を呼ぶ可能性もある。
計画を本当に実行し始めた
東証の上場廃止企業は外国企業を除き、2024年が94社、2025年が124社と高水準で推移してきた。かつて大阪証券取引所やジャスダックと新規上場企業の誘致にしのぎを削ってきた東証だが、2022年4月に実施した市場区分の変更を境に、「量より質」の姿勢を明確にし、「上場廃止を希望する企業を引き留めない」方針を徹底していた。
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