ラップ契約が30兆円突破 顧客の高齢化で駆け込み

【今週のマーケットエッセンシャル】第242号(2026年9月16日公開)

主筆・前田昌孝(元日本経済新聞編集委員)

「ラップ」と呼ぶ証券会社や銀行が提供しているお任せ運用の契約資産残高が2026年6月末現在で30兆円を突破した。前年同期比の伸び率は36%と過去10年間では最高。15兆円を超えたのが2023年6月末だから、3年間で倍増した計算でもある。「認知症リスクもある顧客の高齢化に備えての最適の商品」と、預金流出に悩む地方銀行などが懸命に売り込んでいることが残高急増の一因だ。

2・6歳の若返りと2・1歳の高齢化

株主の平均年齢の計算方法には2通りがある。1つは株主の年齢を単純に平均した年齢、もう1つは株式の保有額で加重平均した理論上の年齢だ。たとえば50歳の人が30歳の人よりも3倍の株式を持っているとすれば、平均年齢は40歳ではなく、50歳の人が30歳の3倍いると考えて「(50×3+30)÷4=45歳」と計算するのである。証券ビジネスにとって、当面の手数料を稼ぐという意味では後者のほうが重要だ。

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