底力が問われた銀行決算 ヘッジ外債で多額の赤字 

【今週のマーケットエッセンシャル】第17号(2022年5月25日公開)

主筆・前田昌孝(元日本経済新聞編集委員)

5月中旬までに銀行決算が出そろったので、急きょ、分析した。内外金利が上昇していたため、おおかたの予想通り、内外債券で多額の評価損を抱えたところが多く、「経常増益なのに純資産が減った」というケースが目立った。マイナス金利の日本国債の代替のつもりでヘッジ外債に傾斜していたところは、特に大きな運用損を出した。今後も財務体質がぜい弱な銀行は、本業でいくら頑張っても、内外金利や株式相場の動向次第で屋台骨が揺らぐ可能性がありそうだ。


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