投資資金が10兆円超える 物言う株主、日本で大活躍

【今週のマーケットエッセンシャル】第187号(2025年8月27日公開)

主筆・前田昌孝(元日本経済新聞編集委員)

東京市場が「アクティビスト(物言う株主)の墓場」と言われてから十数年。日本で活躍するアクティビストファンドの本数は74本に達し、投資額は10兆円を超えた(アイ・アールジャパンの推計)。少額投資非課税制度(NISA)の成長投資枠を利用して買うこともできる2本のアクティビスト投信の運用成績も悪くなく、毎月、着実に投資資金が流入して純資産総額は合計で760億円にもなった。

10数年前、「墓場」だった

あの光景はいまだに脳裏に焼き付いている。2007年6月、UBS証券のセミナーに招かれて来日したスティール・パートナーズのウォーレン・リヒテンシュタイン代表が東京都内のホテルで講演し、早口の英語で「日本企業を啓蒙したい」と述べたときのことだ。同時通訳の用語の選択が適切でなかったのかもしれないが、日本社会から「何を偉そうに」と反発を招き、結局、ファンドは日本ではほとんど実績を上げることができなかった。

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