株主優待の導入が急増 トレンドはデジタル優待

【今週のマーケットエッセンシャル】第189号(2025年9月10日公開)

主筆・前田昌孝(元日本経済新聞編集委員)

一時、廃止・停止の動きが広がっていた株主優待制度の新設企業がここにきて急増している。導入企業数が2025年3月末に1580社と5年半ぶりに最高を更新した後も、導入を発表する企業が相次いでいる。投資デビューをする若年層を取り込み、株主の若返りを進めるのが目的だ。優待サービスをスマートフォンで利用できる「デジタル優待」を採用する企業も増えてきた。

お土産廃止と軌を一に

株主優待制度は日本で長年続いた慣行だが、保有株式数に比例して支払われる配当と異なって、小口株主を優遇するものが大半のため、会社法上の株主平等原則に違反していると批判されることが多かった。数年前には見直し論も広がり、自社食品を配布していたJTが2022年12月末、カタログギフトを配布していたオリックスが2024年3月末の株主を最後に廃止するなど、人気優待の取り止めの動きも出ていた。

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