【今週のマーケットエッセンシャル】第191号(2025年9月24日公開)
主筆・前田昌孝(元日本経済新聞編集委員)
日銀が9月18日に発表した最新の資金循環統計では、2025年6月末の個人金融資産が過去最高の2238兆円になっていた。ただ、インフレ傾向が強まるなか、2021年ごろから個人マネーの流れが明らかに変わり、「外貨預金を除く現金・預金」の個人金融資産に対する割合は6月末に17年半ぶりに半分以下になった。内外株式や投資信託、外債・外貨預金などリスク商品の個人金融資産に占める割合も21・5%に達した。
資金流入と評価益の相乗効果
個人金融資産は元本ベースの資金流入でも増加するし、株式や投信の値上がりによっても増加する。2024年12月末に過去最高の2232兆9820億円になった後、2025年3月末には2199兆6879億円まで減少していた。米国のスタグフレーション(物価上昇と景気後退の同居)への懸念から3月末に株式相場が急落したためだ。それが6月末には2238兆7250億円と再び過去最高を更新するに至った。4月以降、預金や投信などに元本ベースで11兆2201億円の資金流入があったのに加え、株式や投信などの評価益が27兆8170億円も膨らんだためだ。
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