【今週のマーケットエッセンシャル】第208号(2026年1月21日公開)
主筆・前田昌孝(元日本経済新聞編集委員)
2月8日の衆院選に向けて与野党がそろって消費税の減税に向かって動き始め、財政悪化懸念から債券相場が急落している。日銀が保有する国債の含み損は50兆円に迫り、超金融緩和期に発行した40年物国債のなかには、100円の額面に対し、時価が38円台まで下落した例も出てきた。日銀は満期保有を前提に国債を買い入れているが、時価が買い値の半値以下になった場合は減損処理も検討する必要が出てきそうだ。
減税財源5兆円に警戒感
高市早苗首相の選挙公約通り、食料品の消費税をゼロにすると、平均的な4人家族で税負担が年間約6万4000円軽くなるという。しかし、その財源は約5兆円。個人金融資産2286兆円(2025年9月末)の約半分が預貯金で、金利が2%上昇すると、利子から源泉徴収する税金だけで約4兆円の歳入増になるから、何とかなるような気もするが、債券市場は放漫財政への入り口だと警戒している。
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