「爆発」するミニ株取引 株主倍増、延べ1000万人に

【今週のマーケットエッセンシャル】第83号(2023年8月30日公開)

主筆・前田昌孝(元日本経済新聞編集委員)

単元未満株(ミニ株)だけを保有している株主が急増している。東京証券取引所が8月17日にホームページで公表した2022年度の株式分布状況調査・資料編によると、2022年度のミニ株オンリーの株主は、2021年度から19・0%増えて延べ1050万6638人になった。20~30歳代が盛んに取引しているとみられ、いずれ日本版ロビンフッド現象に発展する可能性もある。

2019年度のミニ株オンリーの株主は延べ561万7258人だったから、3年間で87・0%も増えたことになる。「500円で株式が買える」などと称して、オンライン証券会社がサービスを拡充させていることが、若年層の投資家を動かしている。単元未満株には議決権だけでなく、一般に株主優待を受け取る権利もないが、そんなことにこだわらない人たちが気楽に売買している様子だ。

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