オルカン一択は適切なのか 大切なのは解約の選択肢

【今週のマーケットエッセンシャル】第85号(2023年9月13日公開)

主筆・前田昌孝(元日本経済新聞編集委員)

金融を学びたい若手女性の集まり「きんゆう女子」が9月5日に金融庁の担当者を講師に招いて開いた講演会で、担当者が新NISA(少額投資非課税制度)では「つみたて投資枠」も「成長投資枠」もすべて全世界の株式に連動する低コストのインデックス投信に振り向けるのがベストだと説明したという。本当にこれが正しい分散投資のあり方なのか、ちょっと考えてみたい。

担当者が具体的な商品名を挙げたかどうかはわからないが、全世界株型インデックス投信で誰もが想像するのは、三菱UFJ国際投信(10月1日から三菱UFJアセットマネジメントに社名変更)が運用している「eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」だ。日本経済新聞の相場表での掲載名は「eS全株」だが、一般には「オルカン」と呼ばれている。

コメント

コメントを残す