世界2位から21位へ転落 日本の平均賃金22年で

【今週のマーケットエッセンシャル】第86号(2023年9月20日公開)

主筆・前田昌孝(元日本経済新聞編集委員)

振り返れば、日本の名目平均賃金は2000年には経済協力開発機構(OECD)加盟国中でアイスランドに次いで第2位の高さだった。それが2022年には21位に転落し、金額も首位のスイスの3分の1ほどになった。円安が進行しているから、企業業績などは膨らんでみえ、株価の押し上げ要因になっている。しかし、生活水準の低下はまだ止まる気配がない。

OECDによると、日本の2000年の平均賃金は462万4553円だった。この年の為替相場の平均値である1ドル=107円77銭を使って米ドル換算すると、4万2914ドルになる。当時の首位はアイスランドで4万4164ドルだった。日本はスイスの4万2509ドルや米国の3万8863ドルを上回っていた。

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