日本の見通しを上方修正 IMF、投資意欲も引き出すか

【今週のマーケットエッセンシャル】第89号(2023年10月11日公開)

主筆・前田昌孝(元日本経済新聞編集委員)

また一つ地政学的リスクが加わり、世界が混迷の度を深めるなか、国際通貨基金(IMF)が10月10日に発表した世界経済見通しで、日本の2023年の成長率予測を0・6ポイントも上方修正した。東京株式相場もこのところ世界全体の指数を上回って上昇しており、年末高への期待も高まっている。主役は買い意欲を高めている個人投資家だ。得意の逆張り投資は奏功するだろうか。

IMFの2023年度の日本経済の実質国内総生産(GDP)の成長率見通しはプラス2・0%。3カ月前の7月時点の見通しはプラス1・4%だった。4月時点では1・3%の成長を予想していたから、2四半期連続の上方修正だ。世界経済全体は2022年の3・5%成長から2023年には3・0%成長に減速する見通しなのに、日本は2022年の1・0%成長から2023年には2・0%成長に加速するという。


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