指数の改名に秘めた思い 宝探しの打率上がるか

【今週のマーケットエッセンシャル】第93号(2023年11月8日公開)

主筆・前田昌孝(元日本経済新聞編集委員)

東証マザーズ指数が11月6日から東証グロース市場250指数に衣替えした。単に名前が変わっただけでなく、一定の流動性を備えた銘柄だけの指数になったことに意義がある。2006年のライブドア・ショックの影を引きずる指数だったが、指数のバージョン・アップで、東証グロース市場が起業家社会の担い手に進化するかもしれない。

かつての東証マザーズ指数はマザーズ上場の全銘柄を対象にした時価総額加重型の指数だった。2022年4月の市場区分変更で東証グロース市場には、旧マザーズ上場の431銘柄のほかにジャスダック・グロース上場の34銘柄が加わった。新たにグロース市場上場の全銘柄を対象にした時価総額加重型の東証グロース市場指数の算出も始まったから、マザーズ指数はお役御免でもよかったはずだ。

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