バランス投信に成績明暗 固定型が可変型に4連勝

【今週のマーケットエッセンシャル】第96号(2023年11月29日公開)

主筆・前田昌孝(元日本経済新聞編集委員)

投資の初心者向けに販売されることが多いバランス型投資信託には固定型と可変型がある。片や株式や債券への資産配分比率を変えないタイプ、片や相場状況に合わせて機動的に変えるタイプだ。後者の可変型のほうが賢そうにみえるが、平均的な運用成績は4年連続で固定型が勝っている。「下手の考え休むに似たり」というわけではないが。

バランス型投信は高リターンが期待できるが価格変動リスクが大きい内外株式などの「リスク資産」と、リターンは小さいが価格変動リスクも小さい債券などの「安全資産」の両方を組み入れ、リスクを抑えながら中庸のリターンを狙う金融商品だ。投資信託協会の分類では「資産複合型」。2023年10月末現在1312本あり、純資産総額は17兆7324億円に達している。金額ベースでは株式投信全体の10・5%を占めている。

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