上値重かった今年の相場 テンバガー株も減少傾向

【今週のマーケットエッセンシャル】第100号(2023年12月27日公開)

主筆・前田昌孝(元日本経済新聞編集委員)

2023年の株式相場もあと3日。日経平均株価は12月26日までに27・6%上昇し、2013年の56・7%以来10年ぶりの高い上昇率となった。2023年中に40年来の高値を付けた銘柄も437を数えた。しかし、株価が10倍になった「テンバガー銘柄」は減り、10分の1になった「逆テンバガー銘柄」が増えた。2024年は株高が期待できるか。バフェット指標は疑問を呈する。

2023年相場のもう一つの特徴は、個人投資家の売買代金が過去最高になったことだ。若年層を中心に株式投資を始める人が増え、東証の投資部門別売買状況によると、12月第2週(11~15日)までの個人の売買代金(売りと買いの合計)は427兆7565億円に達した。これまでの個人の年間売買代金の最高は2013年の369兆8844億円だったから、2023年はあと2週間を残して、記録を大幅に塗り替えた。

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