楽天証券8割強の減益 トヨタ投信の優勢続くか

【今週のマーケットエッセンシャル】第105号(2024年1月31日公開)

主筆・前田昌孝(元日本経済新聞編集委員)

トヨタ自動車の豊田章男会長の記者会見、証券会社の決算発表、国際通貨基金(IMF)の世界経済見通しの発表と1月30日はさまざまな経済イベントが集中した。最も驚いたのは国内株式の売買手数料を無料にした楽天証券の2023年10~12月期の純利益が前四半期に比べて83%も減少したことだ。トヨタグループは相次ぐ不正を乗り越え、再出発を誓うが、三菱グループなどに追い上げられているグループ企業の株価も、リードを維持できるだろうか。

IMFが日本時間の1月30日午後10時に発表した世界経済見通しの見どころは、米国の2024年の成長率見通しを3カ月前の見通しから0・6ポイント上方修正し、2・1%と置いたことだ。物価上昇に脅かされてきた米国経済の軟着陸期待をにじませている。中国、インド、ブラジル、ロシアなども2024年は上方修正。その一方でユーロ圏は0・3ポイント、日本は0・1ポイント下方修正し、ともに0・9%の小幅な成長を見込むにとどまった。

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