SBI証券が楽天に勝つ 新NISA下での口座獲得

【今週のマーケットエッセンシャル】第120号(2024年5月15日公開)

主筆・前田昌孝(元日本経済新聞編集委員)

少額投資非課税制度(NISA)が大幅に衣替えされてから、4カ月半。証券会社は激しい非課税口座の獲得競争を繰り広げているが、3月末現在では勝利の女神はどうやらSBI証券に微笑んだようだ。3カ月間で新規に獲得した口座数は76万6000口座で、楽天証券の71万口座を上回った。楽天から巻き返し策が出るかどうかが次の注目点だ。

証券決算は大幅増収増益

証券会社の2024年3月期決算発表は5月10日にSBI証券が発表し、全て出そろった。大手および上場22社の純営業収益(金融費用控除後の営業収益)は合計で3兆9255億円と、2023年3月期に比べて20・6%増加した。22社の合計収益の40%を占めるガリバーの野村ホールディングスを除く21社ベースでも、増加率は23・1%になった。

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