【今週のマーケットエッセンシャル】第124号(2024年6月12日公開)
主筆・前田昌孝(元日本経済新聞編集委員)
大手証券が脱手数料戦略の柱として力を入れている投資信託への一任運用(ファンドラップ)のビジネスで、SMBC日興証券が契約金額で初めて首位になったことが、6月11日に日本投資顧問業協会が公表した統計資料で明らかになった。ロボットが運用を指南するロボアドバイザーの分野でも第4位だったFOLIOが3位の楽天証券を追い抜いた。顧客の資金獲得競争が激化し、業界地図が少しずつ塗り替わっている。
合計契約額は18兆8000億円
今回の公表資料は3月末時点の状況をまとめたもの。ファンドラップ業務はロボアド8社を含めて全部で26社が手掛けている。合計の契約件数は2023年12月末比2万6117件(1・6%)増の164万7897件、合計の契約金額は同1兆7338億円(10・2%)増の18兆8144億円になった。このうちロボアドは契約件数で44・7%、契約金額で9・2%を占めた。
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