GWに感じる日本の瀬戸際 日銀、国債含み益15兆円減

【今週のマーケットエッセンシャル】第14号(2022年5月4日公開)

主筆・前田昌孝(元日本経済新聞編集委員)

日銀がなぜか金利上昇を絶対に抑え込むと言わんばかりの策に出ている。それもそのはず、筆者の試算では2019年末以降に失った保有国債の含み益は15兆円近くに達し、金利上昇が続くと、含み益が枯渇する可能性もあるからだ。その先には実質債務超過が待っている。となれば、政治的にも大問題に発展しそうだが、その前にミクロの世界でも内外の金利上昇に伴う「異変」が起きている。地方銀行などが国債や外債で看過できない評価損を計上し始めたのだ。


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