SBGは越冬できるか 日本の活路はモノづくりに


【今週のマーケットエッセンシャル】第28号(2022年8月10日公開)

主筆・前田昌孝(元日本経済新聞編集委員)

商品やサービスを提供して得た利益と、投資活動による評価損益とを一緒にして上場企業の収益などを語り始めたら、日本企業の実力がどの程度なのか、わからなくなってしまうのではないだろうか。ソフトバンクグループ(SBG)が2022年4~6月期決算で3兆1627億円という空前の最終損失を出したが、考えてみれば、実現損ではなく、絵に描いた餅がしぼんだだけ。金利上昇で投資ビジネスはしばらく冬の時代に突入だが、日本はモノづくり復権のチャンスかもしれない。

日本から外国株投資をする場合に多くの機関投資家が基準としているのは、MSCIの配当込み全世界株指数(除く日本)の円ベース指数だ。年初から3月末にかけての下落率は0・1%、3月末から6月末にかけての下落率は5・5%だ。これに照らし合わせると、SBGは投資額が25兆円程度なのにもかかわらず、2022年1~3月期と4~6月期の合計の最終損失が5兆円を超え、大幅なアンダーパフォームだった。