金融決算いやな予感 生保に多額の含み損発生か

【今週のマーケットエッセンシャル】第40号(2022年11月2日公開)

主筆・前田昌孝(元日本経済新聞編集委員)

11月中旬にかけて銀行や保険会社が相次いで2022年4~9月期決算を発表する。業績見通しを上方修正する地域銀行も多そうだが、より大きな問題は金利上昇に伴って内外の債券などに多額の含み損が発生し、基礎体力をそいでいることだ。生命保険会社も保有する超長期債に多額の含み損を抱えそう。会計ルール上、決算に反映させなくてもいいといっても、含み損の金額次第では経営の健全性にひびが入る可能性がある。

金融機関のなかでは証券会社は総じて決算発表のタイミングが早い。筆者が動向を追い掛けている14社のなかで未公表なのは野村ホールディングスとSBI証券だけだ。野村HDは11月2日に発表予定。SBI証券はかつて10月中に発表していたが、2022年からは親会社のSBIホールディングスに合わせることにしたため、11月14日まで待つ必要がありそうだ。


投稿日

カテゴリー:

投稿者:

コメント

コメントを残す